どうも、中パンダです。
冬コミの当落発表からはや1か月以上…いまだに自分が落ちたという実感が沸かず、コミケに向けてなんとなくそわそわしてしまいます(笑)
次は受かるといいなぁ…(´・ω・`)
さて、今回は作曲について少し技術的なことを書いていきます。
DTMの技法のひとつに「サイドチェイン」というものがあり、EDM系の曲を作っておられる方々にはかなり馴染み深いと思います。
偏ったDTM用語辞典 - サイドチェイン:Side Chainとは - DTM / MIDI 用語の意味・解説 | g200kg Music & Software
エフェクトのかかり具合をエフェクトをかける対象の音とは違うトラックの音で決める事。
例えばバスドラが鳴った瞬間にベースにコンプがかかり、ベースがうねって聞こえる…なんていう使い方はよくあると思います。
Cubaseの場合、付属のコンプであれば、下のように枠部分にサイドチェインボタンがあり、ボタン一つでサイドチェインを設定することができます。
まずサイドチェインをかけたいトラックにコンプをインサートし、サイドチェインボタンをポチッと押します。
すると、オーディオSendsにSide-Chainsの項目が追加されるので、サイドチェインのトリガーとなるトラックのオーディオSendsをこれに割り当てましょう。
これで出来上がりです。非常に簡単です。
しかし!!
これはCubase付属のコンプで試した場合ですが、付属でない他のコンプ(例えば下のようなもの)をサイドチェインに使いたい場合、このサイドチェインボタンがないという状況があるようです。(自分の環境ではボタンがありませんでした…)
他社製の場合、そもそもサイドチェインができないものもありますが、コンプの画面内にサイドチェインのボタンがあるので、ここをポチッと押せばいけるのでは・・・
・・・
!!!
オーディオSendsにサイドチェインの項目がない!!
これでは、サイドチェインを設定することができません。
これを何とか使えるようにできないだろうか…
そう考えた僕はネットを探し回り、一つの記事にたどり着きました。
support.native-instruments.com
Native Instruments社のページで、Cubase 5 / 6でサイドチェインを設定する方法が紹介されています。
僕はCubase Pro 8ですが、この方法が使えるかもしれません!
やってみました
まずは下準備をしていきます。
空のプロジェクトを開き、上の選択項目から、デバイス>VSTコネクションをクリックします。
すると、下のようなウインドウが開くので、グループ/FXを選択します。
ここで、「グループを追加」をクリックします。
構成のところから詳細設定>Quadroを選択し、「トラックを追加」をクリックします。
すると下のように、Group1というパスが追加されます。ここで、Group1の上で右クリックし、「"Group1"にチャイルドパスを追加」から「Stereo」を選択します。
もう一度Group1の上で右クリックし、今度は「"Group1"にチャイルドパスを追加」から「Stereo(Ls Rs)」を選択します。
すると、このようになります。
これでVSTコネクションの設定ができました。
次は、トラック・エフェクトの追加をしていきます。
先ほどVSTコネクションでグループチャンネルを追加したため、プロジェクト内に新たにグループチャンネルトラックができました。
ここにコンプをインサートします。
次に、インストゥルメントトラックを追加します。
今回は、ベースとバスドラの2トラック用意し、ベースに対してサイドチェインをかけたいと思います。
ベース用のトラック(今回はHaLion Sonic SE)を追加して
バスドラ用のトラック(今回はGroove Agent SE)を追加します。
適当にフレーズを打ち込んで
ここまでできたら、下準備は完了です。
いよいよ、トラックの設定に入ります。
各トラックの左上の方にある「e」に似たマークをクリックし、チャンネル設定の編集を行います。
下の画面が開いたら、ルーティングの設定を変えます。
デフォルトでは「Stereo Out」になっていると思いますが、ベースのトラックではそれをGroup1>「Stereo」に設定します。
同じようにして、バスドラのトラックも設定していくわけですが、今度はGroup1>「Stereo (Ls Rs)」に設定します。
これで設定は完了です。
あとはコンプのサイドチェインを有効にして
再生すれば・・・
出来上がりです!
このときバスドラのトラックから音は出ません。
少々面倒くさかったですが、なんとか設定することができました(^^;)
ちなみにこの方法だと、コンプのかかり具合等の調整が非常に楽になります!
特に工夫がない場合、サイドチェインをかけたいトラック全てにコンプをインサートする必要があります。さらに、1トラックのコンプ設定が変われば残り全てのコンプの設定も変えなければなりません。
今回紹介した方法だと、Group1>「Stereo」のルーティングに複数トラックまとめて設定することで、グループトラックにインサートしたコンプ1つで調整することができます。
コンプのスレッショルドレベルやリリースといった、曲全体のグルーブに関わるパラメータの調整がとても楽になります!
Cubaseのサイドチェインボタンがなくても、コンプが対応していれば、DAWの設定でサイドチェインができることがわかりました。
皆さんもこの手法を使ってみてはいかがでしょうか?
長くなりましたが、今日はこの辺にしておきます(´∀` )
ではではノシ