中パンダイアリー

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CubaseをPro 8からPro 10にしてみた

どうも、中パンダです。

少し前の話になりますが、去る11月14日、Cubase Pro 10が販売開始しました。

自分もCubaseを使っていますが、ある事情からPro 8のままアップデートを渋っていました。

今回は、Cubase Pro 10の使い心地を見つつ、Pro 8からアップデートしたことでどう変わったのか、をレビューしていきたいと思います!(あとの方でも書きますが、オーディオ機能を中心にレビューします

 

新機能について詳しく知りたい方は、Steinberg社のホームページを見るとよいかと思います。

new.steinberg.net

 

 

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Cubase Pro 10起動画面

 

 

32bit音源非対応について

以前から気になっていましたが、Cubaseはバージョン8.5から9に上がるときに、32bit音源の対応をやめ、64bit音源のみ対応になりました。これは、DAWの安定性を向上させるためと言われていますが、これによりある問題が発生しました。

なぜなら、今まで使っていたフリーVST音源のほとんどが32bit音源で、これらが全て使えなくなったからです。

駆け出しDTMerには欠かせないSynth1T-Force Alpha Plusといったソフトシンセ、Soundfontを読み込むsfzといったフリーソフトも使えなくなり、付属音源か有料音源のみで曲作りをしなければならなくなりました。(64bitのフリー音源は使えました)

(もっとも、付属音源だけでも十分作曲はできますし、jBridgeなどの変換ソフトを買えば32bit音源を使えるようになりますが、フリー音源を使うために変換ソフトを買うのって本末転倒な気がします 安いんですけど

 

そういうこともあり、しばらくはPro 8を使い続ける予定ですが、Pro 10ではオーディオ機能が強化されたので、徐々に移行していきたいと思います。

 

見た目

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プロジェクト作成画面(全体的に白と黒の落ち着いたデザインになっています)

 

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"Enpty"でプロジェクトを立ち上げた直後

画面右上、「閉じる」ボタンのすぐ下にあるパネルを操作すれば、今画面下半分を占めているエディタ画面などを非表示にできます。

 

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VSTプラグインマネージャー

Pro 9でも言えますが、設定されたパスの中に32bit音源が入っている場合は「ブラックリスト」に入ります。

 

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右側にあるVSTコレクションは、Pro 8で使っていたものがそのまま読み込まれています。

このうち、「〇〇 x64」と名前がついている音源は64bit音源ですが、なぜか黒字表記になっており、この状態では使うことができません。

これは、VST音源が入っているフォルダのパスが設定されておらず、音源が読み込まれていないことを意味します。

VST2プラグインパスの設定はPro 8での設定を反映しておらず、初期状態のままです。そのため、パスを再設定します。

 

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再設定完了(赤枠が追加したパス。32bit音源は黒字表記のまま)

これでPro 8のときと同じようにVST音源を読み込めます。

 

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とりあえず打ち込んでみました。

 打ち込みに関してはUIが変わっただけで、操作感はPro 8とほとんど変わりませんでした。

 

主な新機能

VariAudio 3

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バージョンが2から3になり、より使いやすく、より細かい調整ができるようになってました。

いままではピッチ修正をする際、エディタ左側にある「ピッチクォンタイズ」と「カーブ平坦化」をスライドさせて調整していましたが、「スマートコントロール」という機能で一括調整できるようになりました。

それに加え、フォルマントシフトボリューム調整の機能も追加され、オーディオ編集機能が強化されています。

 

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スマートコントロールで一括調整が可能

 

MixConsole スナップショット

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ミックスコンソール画面(上部中央のカメラアイコンで今のコンソール設定を保存可能)

Cubase Pro 9でミックスコンソールの操作履歴が記録されるようになり、ミックスコンソールでも作業のやり直し・再実行が可能になりました。それに加え、Pro 10ではスナップショット機能が追加され、エフェクトやフェーダーなどの設定を一発で呼び出せるようになりました。

ミックスやっているときに「やっぱり前の設定の方が良かった」というときは多々ありましたが、保存機能が無かったためにエフェクトなどを一から設定し直さなければなりませんでした。この機能のおかげで、そんな面倒なことをしなくてもよさそうです!

 

オーディオアライメント

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ボーカルのハモリなどを作るとき、複数トラックの発音タイミングを一音単位で自動で揃えてくれます。

今後歌ものを作っていく自分にとってはかなり便利な機能です!(これが無かったら一音ずつ手動で揃えないといけないので、めちゃくちゃ面倒です)

 

その他

(Pro 10以前に既に改善済かもしれませんが…)DAWを開いている最中に外部デバイスを接続・取り外ししても問題なく認識してくれます。

 

Pro 8では外部デバイスを接続するとき、一度DAWを閉じて立ち上げ直さなければ認識されませんでした。

自分の場合は演奏用のキーボードをそのままCubaseにつないでいますが、このキーボードは、30分間操作がないと自動的に電源が落ちてしまい、そのたびにCubaseを立ち上げ直す…とめちゃくちゃ面倒なことをやっていました(汗)

しかし、Pro 10では、たとえ動作中にキーボードの電源が落ち、再び電源を入れたとしてもちゃんと認識してくれます。

 

まとめ

全体としては、オーディオ面を中心に強化されている印象で、そのほかは大した変化は見られませんでした。

ここ数年は毎年0.5ずつバージョンアップしてきたCubaseですが、最近追加されてきた新機能をみると、画期的といわれるような機能の追加は少なく、今までの機能をより使いやすく、より作業を効率的に進められるようにした、という感じです。

自分はPro 8 からアップグレードしましたが、今回のバージョンアップも傾向は同じで、VariAudio3とオーディオアライメント以外は目ぼしい新機能が見当たらず、歌ものレコーディングをしないのであれば、もうしばらくはPro 8のままでいてもよかったかもしれません。

そもそも自分自身、オーディオ編集機能が使いたくて買ったようなものですし(笑)

ただ、バージョンが3~4以上違う場合はその間にいろいろな機能が追加・改良されているので、"バージョンアップした感"をより実感できるかと思います。

 

このままいくと、来年の今頃にはCubase Pro 10.5が出る気がしますが、果たしてどうなることやら?

根拠はありませんが、SingerSongWriterのように、バージョンを10で止めて全く新しい名前のDAWを発表するかもしれません。

今後のSterinbergの動向も気にしたいところです。

 

【追記】

2019年11月13日、Cubase 10.5がリリースされたようです。

new.steinberg.net

 

さて、今回はこのくらいにします( ..)φ

 

ではではノシ