どうも、中パンダです。
今回は、大人びた感じの曲を作るのに役立つスケールの話とその使い方の例について、自作曲を用いて解説したいと思います!
解説に使うのは、深夜の2時間DTMで作ったこちらの曲です。
タイトル:Night of PortTown#深夜の2時間DTM オーケストラヒットを用いた曲
— 中パンダ@秋M3 M09b (@whitepanda924) June 22, 2019
遅刻しました…
オケヒの年代的に1980年代っぽい曲を目指してたら、ちょっと大人びた曲になった… pic.twitter.com/PzXR4ZE5qj
2021/7/18追記:Audiostockでも配信しています。もしよろしければ、こちらも聞いてみてもらえればと思います。
こちらの曲を使って記事を書いていきます!
スケールについて
今回の曲では、ブルーノートスケールを使ってメロディを作っています。
ブルーノートスケールはジャズやブルースなどでよく使われるスケールで、メジャーペンタトニックスケールに♭Ⅲを加えたものと、マイナーペンタトニックスケールに♭Ⅴの音を加えたものの2種類あります。
補足:構成音について
- メジャーペンタトニックスケール:Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅴ,Ⅵ
- マイナーペンタトニックスケール:Ⅰ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅶ
ペンタトニックスケールに加えられた上記の音をブルーノートと呼び、スケールのキーとなる音となります。
Cメジャーブルーノートスケール(C, D, E♭, E, G, A)
Cマイナーブルーノートスケール(C, E♭, F, G♭, G, B♭)
メジャー・マイナーどちらの場合もブルージーでけだるい感じの雰囲気を持っており、西洋音楽にはない独特なスケールとなります。
さらに、このけだるい感じをうまく使えば大人びた雰囲気を演出することも可能です。
使用例
メロディ
メロディ(最初~41秒付近)
メロディ(42秒~)
今回の例では、16分音符の裏でシャッフルさせているので、メロディもそれに合わせて裏伯を若干後ろにずらしています。
使っているのはCマイナーブルーノートスケールで、基本的にF→G♭→Fと下からしゃくる感じでブルーノートを混ぜています。(サビの一部でG→G♭→Gもあり)
ピアノロール上には反映されていませんが、42秒~のパートではピッチベンドを使ってブルーノートを表現する場所があります。
そのほか、この曲では使っていませんが、上の画像のようにブルーノートを非常に短い音符で打ち込んで直後の音と一体で鳴らす、という使い方もされます。
ブルーノート単体で鳴らすと癖が強すぎるので、このようにさりげなく混ぜることで癖の強さを緩和しています。
コード進行
ぶっちゃけて言えば、ポピュラー音楽においてはどんなコード進行にでもブルーノートは使えます。
ただし、ブルースを作る場合は「基本3和音のカデンツでもドミナントセブンスにする」といった制約が生じます。(例:基本…Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ、ブルース…Ⅰ7→Ⅳ7→Ⅴ7→Ⅰ7)
これは、ブルースにおいてはドミナントセブンスの7thの音(特にⅣ7の7th)がブルーノートとして機能しているためです。
ちなみに、先ほど説明したメジャーの♭Ⅲやマイナーの♭Ⅴは、Ⅳ7(サブドミナント)の7thの音から来ています。
今回は洒落た感じを出したかったので、セブンスコードを基本としてA♭M7→G7→Cm(42秒以降はA♭M7→G7→Cm→E♭M7)というコード進行を使いました。
コード進行(最初~41秒付近)
G7のところで一時的にスケールアウトします。
使用頻度について
今回の例では最初~41秒付近では4小節ごとに1音程度、42秒以降は2小節ごとに1音程度と、ブルーノートの使用頻度はあまり高くありません。
しかし、大人びた雰囲気は十分出ているかと思います。
ブルーノートは、通常のメジャースケールやマイナースケールには含まれない音なので、ものすごく特徴的で目立ちます。
そのため、この音が鳴らされた瞬間に曲の雰囲気がブルーノートっぽさに一瞬で染まってしまいます。
ですので、Aメロ、Bメロ、サビといったパート全体で1,2回程度の出現率でも、曲の雰囲気を司るには十分です。
使い過ぎると大変なことが起きます。
【注意】使い過ぎると・・・
ブルーノートスケールには一つだけ注意点があります。
それは、ブルーノートを使い過ぎると「大人びた雰囲気」が強調され過ぎて、やらしい感じになってしまうという点です。
ブルーノートを1音混ぜるだけでも大人びた感じを十分出せるので、調子に乗って使い過ぎないようにしましょう(笑)
おわりに
今回は、ブルーノートスケールを使って曲を大人びた雰囲気にする方法ついて記事を書きました。
ブルーノートは程よく使うと曲全体にけだるい感じを与え、大人びた雰囲気を与えることができます。
しかし、使い過ぎると大変なことになるので、混ぜすぎ注意です!
適度にブルーノートを混ぜ、大人びた雰囲気を演出しましょう!
それでは、今回はこの辺にしておきます。
ではではノシ